2016/05/11

ぜんぶ手でつくる 35




これから・・・




ミースとズントーを比較することで自分の「これから」を考えてみた。

あくまでも私感であり正論を主張するものではないが、建築に対する考え方の一端を紹介する。


彼らのオリジナリティーについては何ら疑う余地はない。がしかし、幾度となく彼らの建築を実際の設計の生かしてきたボクから見ると彼らのオリジナリティーにはハッキリとした違いがある。

ズントーは真似をし難い。それはすぐに「らしく」なってしまうから。ある意味キャラが立っていて個性的だ。でも、ディティールは多分にミースやカーンに影響を受けている。カーンからは素材と素材との見切り方。特に違う素材との見切り方はスイス人のアイデンティティーと相まって完璧にオリジナルまでに昇華している。ミースからは寸法を学んでいる。最近はよりプリミティブになり、目指す建築の地平がミースに似てきた。

かたやミースは、ディティールの応用が利いて自分のものにしやすい。少し好みを加えるだけで元ネタがミースだと分かり難くなる。彼の建築は基本的で原初的だ。建築界のアインシュタインといって良いほど近代建築の定理を示した。だからその定理を使えばいろいろな建築に応用出来る。人類の発展に多大な貢献をした建築家だ。

真のオリジナリティー、独創性とは、後世の人がそれをどれだけ真似し利用したか、いわゆる人類に対する貢献度にあると思う。ぼくら日本人は数寄屋を300年以上もスタンダードとしてきた。おそらくミースの建築も今後数百年はスタンダードになり続けるだろう。

才能の優劣は語るべくもないが、ボク自身の個性を考えると目指す方向性はやはりミースになる。ズントーのようなキュートな個性を生かした現代的な建築にも憧れはあるが、ボクには難しい。出来たとしてもそれはおそらく亜流、いわゆる2流になるだろう。



究極、アノニマス(無名)なスタンダードになる建築を作りたい。

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