2015/08/18

夏休み 14日と15日


初日はホキ美術館に直行。東京まで来てもなかなか機会に恵まれず、今回長年の思いを実現しました。対象を捉える感覚、感性が建築と重なる部分がとても多い写実絵画を鑑賞することは、改めて自らを検証する良い機会です。この美術館は作家の比較が出来るので本当におもしろいです。それぞれの作品を比較することで技量はもちろんのこと見えない部分も容易に感じることができました。建築は期待していなかったので特に感想はありません。





ホキ美術館を後にアクアライン経由で東京に向かいました。娘たちのリクエストで海ほたるに1時間ほど立ち寄りました。





その日の夕食はまた娘たちのリクエストで中目黒にある芸能人がよく行く焼肉屋「大阪焼肉ホルモン ふたご 中目黒別館」に行きました。はみ出しカルビ。これが結構人気メニューらしい。意外に安くておいしかった。





宿泊はホテルオークラ東京です。ご存知のようにこの本館は今月をもって閉館。最後の勇姿を拝みに来ました。意外にもパッケージプランがありお安く宿泊できました。見せかけの豪華さではなく滲み出るような気品が感じられる建築です。こういう気品はデザインで生まれるものではなく、建築家の品性が空間に滲み出ているものだと思います。
こういう品性はなかなか真似は難しく持って生まれたものなのです。品のない顔で済みません。






プランもいたってシンプルで奇をてらったものも全くなく簡単そうで難しい建築であることはすぐに理解できました。新しくできる本館も同じインテリアで作るそうですが、建築家の品性は真似ようがないので期待はしていません。





次の日は東京オペラシティーで行なわれている写真家鈴木理策さんの展覧会に行って来ました。彼の写真に対する思いは私の建築に対する思いと共通する部分が多く、以下の彼の言葉はそれをよく語っていると思います。


「カメラを動かしたりすると、これを入れたな、などということが画面にあらわれてしまうので、動かさない。こねくりまわさない。写真的な構図を考えない。考えないことを考えているんですよ(笑)。私の写真はこう撮りたいというよりは、写ってしまったという写真ですよね。言い換えれば、写真を撮ることは自分の外にあるものを引き受けるということだと思っています。」

これを私なりの言葉に代えると
素材に手を入れすぎたりすると、デザインしたな、などということが空間にあらわれてしまうので、作らない。こねくりまわさない。建築的な構図を考えない。考えないことを考えているんですよ(笑)。私の建築はこう作りたいというよりは、作ってしまったという建築ですよね。言い換えれば、建築を作ることは自分の外にあるものを引き受けるということだと思っています。」

また彼はこうも言っています。
「僕が「こう見た」ということより、世界が「こうあった」というのを撮りたい。それによって、「俺はこう撮りました!」という「写真のための写真」とは違う、むしろ自分が見損ねた世界を感じ取れるんじゃないか、そんな風に思っています。だから自分がそこにいた証とかではなく、むしろ今もこの風景はあそこにあるのだろうな……と思いを馳せることもあります。(略)じっくり構図を決めて、シャッターチャンスを待って……だと、写真は「整って」きちゃう。写真を見てくれる人とのコミュニケーションも、その部分に終始してしまいます。見どころが決まってしまう、というのかな。」

これも私なりにいいかえると

「僕が「こう作った」ということより、建築は「こうなる」というのを作りたい。それによって、「俺はこう作りました!」という「建築のための建築」とは違う、むしろ自分が見損ねた世界を感じ取れるんじゃないか、そんな風に思っています。だから自分がイメージした証とかではなく、むしろ今もこの建築はあそこにあるのだろうな……と思いを馳せることもあります。(略)じっくりデザインを決めて、イメージの通り……だと、建築は「整って」きちゃう。建築に住まう人とのコミュニケーションも、その部分に終始してしまいます。見どころが決まってしまう、というのかな。」




そのあとは現代美術館でやっているオスカーニーマイヤー展に行って来ました。写真の模型でも分かるように主催者の意気込みが伝わる展覧会でした。


実はニーマイヤー展の前に安藤さんの表参道ヒルズで家族と待ち合わせしました。見たくなかったのですが見てしまいました。歩道を歩きながらこのアルミサッシをどれだけ見せられるのだろうと思い腹が立ってきました。また上部の打放しもプラスチックのようで哀しくなりました。学生の時、ここに建っていた同潤会アパートの前をよく歩きました。あの風景が本当に恋しくなりました。あまり近寄りたくなかったのですが、予想していた気分になりました。








このあと帰路につきました。








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