2015/02/27

工務店が倒産した話から

先日、岐阜のとある工務店が倒産した。仕事の関わりは全くないが、聞くところによると面倒見がよく若手の建築家の仕事も快く請けていたと聞いた。ぼくが残念に思うのは、世話になった建築家たちが何故みんなで助けようとしなかったのか。自分たちには全く非がないとでもいうのだろうか。結局、その工務店が倒産することで困るクライアントはかなりいるはずだ。適正価格もろくに把握せずにその場しのぎで安く請負わせれば、最終的に困るのはクライアントだ。そもそも建築家が適正価格を知らないということが大きな問題だ。適正な価値をクライアントに理解してもらえないような建築家はそもそも失格だ。そういう建築家に関ると良心的な工務店、職人から順番に殺されていく。これは建築家自らをも足下から蝕む行為だ。ぼくらはクライアントのためにもぼくらの未来のためにも職人を育て、よい工務店を応援していかなくてはならない。建築家は職人や工務店を決してお金で選んではならない。いつかは自分も同じ目に遭うばかりでなく職人も育たないからだ。とにかく適正価格を知ろう。建築家も自分が設計したものは自分で見積もれるようにしよう。職人が10日働けば工務店の経費と利益を考えれば最低25万円は必要だ。それを無視した瞬間に誰も幸せにしないことを知ろう。その上で自分の設計に見合った適正な規模を知ろう。大盤振る舞いして自分の価値を決して下げないでほしい。ぼくらは建築の価値を高めて社会に貢献する職業だから。安売りはぼくらの仕事じゃない。建築家の安売りは自分たちの未来を失わせるばかりでなく、若い世代の夢をも略奪する行為だと認識してほしい。何よりもクライアントに被害が及ぶ最も無責任な行為だと知ろう。ぼくらは何も作れない。価値を創造することが唯一ぼくらに与えられた使命だ。その旗印を下ろしたらぼくらの存在意義はない。とにかく価値を創造し社会に貢献しよう。それがいちばんいいたいこと。

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